和泉 水路跡に建てられたバラック群と沖縄風商店街

東京都
杉並区
和泉1





交通
京王線代田橋駅下車徒歩






和泉





2015.02.01


京王線代田橋駅を降り北口を出ると既に昭和レトロな商店街が出迎えてくれる。その短い商店街を抜けて甲州街道を長い歩道橋で渡ると杉並区和泉。歩道橋の階段を下ったところに「沖縄タウン〜小さい沖縄、生まれタウン」というこれだけだと何の事だかよくわからない標識が立っている。標識に従って甲州街道を新宿方面へちょっと歩くと、綺麗に緑青に彩られた銅板看板建築があって、その脇が「和泉明店街沖縄タウン」の入り口だ。この沖縄タウン、沖縄出身の人がこの辺りに住んでいるというわけではなく、町興しでやっているのだそうで、沖縄学の研究者が近くに住んでいるというキッカケは在る模様。戦後のモルタル系看板建築に沖縄の赤瓦の軒やサインが付くと、那覇のコンクリート系建築との組み合わせを想起させ、何となく沖縄に居るように錯覚するから不思議なものである。
さて、特筆すべきはこの商店街ではなく、その先に在る「バラック街」である。新宿から西へ向かって甲州街道の北側を平行して走る水道道路は、かつての淀橋浄水場へ水を供給する新玉川上水の跡を道路にしたものだが、その水道道路は環状七号線で終わっている。そして、環七から西は細い通りと特異なバラック街(仮設的な小建築群)になり、和泉明店街を挟んで緑地となる。地中には水道管が埋まっているのであろう。このような公共的な空地に戦後混乱期のバラック街が形成されるようで、日本橋富沢町は浜町川を埋め立てた上、下北沢のは駅前広場の上など。いずれにしても、大変特異な景観である。

京王線代田橋駅(上)
代田橋駅を出るとこのような商店街が出迎える(左)

甲州街道越しに和泉明店街」の入り口を臨む(左)

甲州街道の歩道橋の階段を下りたところにある「沖縄タウン」の案内板(上)
和泉明店街〜沖縄タウンの町並み
坂を下ってまた上る
戦後のモルタル系看板建築やスレート折板系の建物が多い昭和レトロな商店街

一部に「大都市場」というアーケード街があった。なんて読むの?(上)

水道道路上の商店街部分のスレート折板系の町並み。バラックの表現なのか。(左上、左下)
水道道路のに沿ったバラック街(仮設的小建築群)

水道道路のに沿ったバラック街(仮設的小建築群)

むちゃくちゃ小さな建物もあった(左)
参考資料 リンク
杉並区

参考文献