集落町並み印象記


東奔西走 2014その1

休眠していた2013年4月からの印象記、2014年上期編です。
相も変わらず、
書籍執筆の苦しみから逃げ出す旅。。。

 
座間味(沖縄県座間味村)
2014.01.25

2014年初は「ざまみげるま紀行」から。
私の集落行脚に付き合おうという同僚と那覇泊港で合流。那覇泊港9:00発、座間味行き高速艇「クイーンざまみ」に乗ること50分、慶良間諸島の座間味島に着きました。座間味島では4時間が与えられていて、三箇所巡ります

まず、えっちらおっちら山越えて、阿佐集落へ。小さな集落ですが、かつては朝貢貿易の風待ち港だったそうで、大きな屋敷の跡がありました。

沖縄の集落は琉球石灰岩の石塀が伝統ですが、新しいものはセメントブロックが積まれています。これが表面のモルタルがすぐ剥がれてしまうようで、中身のサンゴ礁の骨材が現れて、これまた美しいのです。

自転車で港に戻って今度は反対側の阿真という集落へ。これが中々良かった。
 

座間味 阿佐集落

座間味 阿真集落

座間味 阿真集落
慶留間(沖縄県座間味村)
2014.01.25
 
ここが私にとっての沖縄でリストアップしてる最後の集落(この時点)。なぜリストアップされていたかというと、高良家という文化財があるからです。石垣が素晴らしい。

慶留間集落の石垣も素朴でいい!

那覇に戻っていつもの四川料理屋で打ち上げました。
 

慶留間 高良家住宅

慶留間 集落の石垣
麻布永坂(東京都港区)
2014.02.11

東京オリンピックの年に生まれた
私も、ついに登録文化財の受験資格を得ました

記念して六本木から神谷町まで歩きました。東京日産ビル裏の六本木通りに平行した道は、江戸時代からの古い道です。麻布十番に降りて鳥居坂を上り、国際文化会館でランチ。

その後、永坂町へ。私の知る限り、
東京都内では三本の指に入るお屋敷街ですね。
 

麻布永坂

麻布永坂
船場センタービル
(大阪府大阪市)

2014.02.25

大阪の町歩き。新旧のビルを見て回りました。

まずは、中央大通りに1km横たわる、「船場センタービル」から。
戦後、堀を埋め立てて作った大通りに高速道路を通すため、ビルを一緒に作っちゃったという建築物。東京銀座にも「東京高速道路」というのがあるけど、こちらの方が大々的です。大通りの真ん中だしね。
このように南北の通りに分けられて、10棟のビルが続きます。970年竣工。地下2階、地上4階建て。上は高速道路、下は地下鉄が走ってます。

例えば、御堂筋なんかは流石に上空をビルでつなぎませんが、小さな通りは2、3階も繋いじゃいます

3、4階の事務所は廊下が延々続いてる。300mとか。そう、道をまたいでいるからです。
そして、東へ進むほど廊下が徐々にレベルが上がっていく。
大阪は上町台地がもっとも高いんだけど、そっちへ向かって街の地盤が上がってることがわかるのです。
 

船場センタービル

船場センタービル

船場センタービル

船場センタービル 300m続く廊下は傾斜がある
清澄白河(東京都江東区)
2014.03.08

深川ぶらり。森下から南下し、深川資料館通り商店街を歩く。この近くに建築史料収集家の鬼頭日出雄さんの家があって、かつて何度かお邪魔する際にこの商店街も気になっていました。

そして、清澄通りにぶつかると、、、おおっ!今まで知ってはいてよく見ていなかったが、面白い建築群があった!
震災復興で造られたRC造長屋建築の通称「清澄長屋」。昭和3年だそうです。そうか、清洲寮やこの清澄長屋、戦災地区の中にあって、戦渦を免れたんですね。
  

清澄白河 震災復興で造られた清澄長屋

清澄白河 清澄長屋のディテール
福住(兵庫県篠山市)
2014.03.18

勤続25周年父娘旅。
しか~し、思いもよらぬ
インフルにより高熱を出して寝込んでしまった。7泊8日で四国中国をめぐる父娘旅を予定していましたが、なんとか熱も下がり、2日遅れで旅に出発することができました。本当に天国のママに感謝感謝です。
今宵の宿は松山の道後温泉で、順調に走っても12時間はかかる。ところが、愛知県蒲郡で90分、三重県四日市で30分の渋滞を喰らい、もはや松山に辿りつけないと断念。急遽、西神オリエンタルホテルに宿を変更しました。

となると余裕です。栗東で高速を降り、琵琶湖大橋を渡り、京都市内をクルマで走りながら見物し、まだ時間が充分あるので、兵庫県篠山市福住集落を訪れました。
福住は最近、伝統的建造物群保存地区に選定された町並みで、以前篠山まで攻略したとき、クルマがなく諦めた町並みでした。
丹波らしい入母屋妻入り町並みは、予想以上に素晴らしい!久々に万訪モード炸裂です。
 

福住 篠山街道の町並み

福住 篠山街道の町並み

福住 篠山街道の町並み
奥津温泉(岡山県奥津町)
2014.03.22

神戸→徳島県鳴門→香川でうどん→広島県宮島→島根県大森→温泉津→大社→鳥取砂丘
と移動。

鳥取から智頭経由で岡山県津山へ。中国山地越えでチェーンは用意してきたものの夏タイヤでいけるとこまでいってみよう。なんとかチェーン装着せずにクリアできました。
奥津温泉へは智頭からも行けましたが、雪を嫌って津山から登って行きました。
期待してたけど、古い旅館が一軒だけだっただった

津山の隣、院庄という集落。カミさんの祖先の家が残っているというので見に行った。
ところがすぐにはわからず。地元のおじさんに尋ねてわかりました。
 

奥津温泉

奥津温泉

院庄
植野(千葉県勝浦市)
2014.04.20

房総半島勝浦市の内陸部です。ここに、古い造り酒屋がありました。吉野酒蔵の創業は天保年間。この地が「腰越台」と呼ばれていたことに由来し、「腰古井」という銘柄の酒を造っているそうです。

植野 腰古井の吉野酒蔵
清澄(千葉県鴨川市)
2014.04.27

いらかぐみの太泉さんと房総半島を走っています。鴨川の内陸にある清澄山の中腹にある清澄寺(せいちょうじ)の門前町を訪ねました。
山の上の集落が、千葉県にもあったんですね

清澄 清澄寺の門前町
千葉栄町(千葉県千葉市)
2014.04.27

千葉市街は
過去二度探索して裏切られてます。軍都だったこともあり、市街地はことごとく戦災にあっていて、古い建物は残っていません。
ところが、千葉の街の歴史を調べてみると、今まで理解していなかったことが分かりました。現在のJR千葉駅と駅前通は戦災復興で整備されたもので、かつての千葉駅は一大風俗街「栄町」の北の端、京成千葉駅も現在の中央公園-栄町の南の端にあったのでした。つまり、
栄町が国鉄千葉駅と中心市街地を結ぶ街だったということ。これは再訪せざるを得ません。

現在のJR千葉駅から南東へ向かってまっすぐ伸びる幅広の駅前通り。そこに
塚本大千葉ビルディングがある。その姿はマンマ東京丸ノ内のビルヂング

駅前大通り突き当たり、中央公園界隈。ここからかつての目抜き通り、栄町通を歩く。
栄町は、「商店街」「風俗街」「コリアンタウン」がごちゃ混ぜになった街。遊里探訪家としては、いずれ歩かなければならない街だった。
 

摂田屋 醸造所の並ぶ町並み

摂田屋 機那サフラン酒醸造所

摂田屋 宮内駅へ向かう通りの雁木
佐貫(千葉県富津市)
2014.07.06

朝早く起きて、おなじみ房総ラン。今日は帰りに富津の方へ寄りました。鹿野山の麓、佐貫の町を歩いてみた。
富津から鹿野山方面へ向かう旧街道に沿った町。佐貫とはかつては讃岐(香川県)と書いたそうです。
宮醤油店は重厚な佇まいでした

そして、東京湾に突き出した富津岬。ここは、水上バイクのメッカでした。先端の展望台からは、東京湾が一望できる。海がガスってなければ素晴らしい景色でしょう。ここはオススメスポットです
  

佐貫 宮醤油店の重厚なたたずまい

富津岬 展望台から房総半島側を見る
芦原温泉(福井県あわら市)
2014.07.06

福井へ仕事できています。早朝便で着いて、小松空港と福井の間にある芦原温泉を歩いてみました。関西の奥座敷と呼ばれた街は、昭和23年の福井地震と昭和31年の大火という
二度の災害で古い旅館街の姿が失われていました。残念ですね。
 

谷中 すずらん通り
根羽(長野県根羽村)
2014.07.21

7月の連休。日曜日家の中でウダウダしていましたが、突然多治見の
カリカリ鰻が食いたくなりました
「よしこれから行こう!」
と思い立って15:30に家を出ました。
ところが、音羽蒲郡で渋滞。25分ロスすること、カーナビの到着予定時間は19:57。おい!鰻屋終わっちゃっうよ。
渋滞抜けたら飛ばしましたぁ。店着が19:23だからがんばったでしょ。やっぱり、多治見の鰻は旨いや。

翌朝、多治見のビジネスホテルを4:00に出発。これから長野県最南部の町を訪ねます。
さて、早朝第一弾は、根羽村根羽。
正直言って、町並みそのものは対したこと無いですが
、朝だから気持ちいい!
 

多治見の鰻

根羽

根羽
平谷(長野県平谷村)
2014.07.21

三洲街道を北へ走ると平谷です。
マイナーながら、街道の交差点で発展した町並み。かつての賑わいなど微塵も感じられませんが、軒をわずかに揃えた一角あり

平谷峠を越えると土地はグッと低くなります。平谷が高い場所にあった証拠。売木の街は寂れまくっていて、一軒の旅館だけが往時を忍ばせていました。
 

平谷

売木
浪合(長野県浪合村)
2014.07.21

売木峠を東へ。このあたりはダラダラと山と谷が四方八方に広がっている地形なので、捉えどころが無い。阿南町新野かか遠州街道をしばし北上し、途中で浪合へ向かう道へ折れる。これが超狭い谷道。いつ落石があってもおかしくありません。

最後は浪合です。寄り道をしちゃいましたが、根羽→平谷→浪合と三洲街道沿いの町並み。ところが切妻平入りだった
町並みが切妻妻入りに変わった!つまり、伊那谷のスタイルになったわけです。ダラダラとした山地であっても、こうして変化があるんだなぁと実感しました。

連休だから帰りの渋滞が心配されます。飯田で中央道にのり、サッサと帰ると渋滞ほぼ無し。am11:30に家に着いちゃった!
 

浪合

浪合
鰻温泉(鹿児島県指宿市)
2014.09.21

仕事の現場を歩きすぎて膝を痛めてしまいました。そして、鹿児島出張。仕事の後、同僚と飲んで店を出ると全く歩けない、、、翌日も足が痛く、ホテルで一日缶詰。

そして今日は、レンタカーで鹿児島の町並みを訪ねる予定でした。膝はどうしようもなく痛いが、クルマに乗ってりゃ苦にならない。
よーし!ということで、クルマから降りずに町並み探訪だ。つまり、クルマを撮影上いい場所にセットして、窓からパシャリと撮る。どんな細い道でも入って行っちゃう。軽自動車だからできることでしょう。

鰻温泉ではがんばって下車。
20m往復しただけで膝がジンジンする。

鰻温泉

鰻温泉
加世田(鹿児島県加世田町)
2014.09.21

加世田、いい町並みですね。しかし、歩き回れない。クルマで入れるところを何回も行き来して、、、全てを見ることができず。

加世田 麓の町並み
隈之城(鹿児島県川内市)
2014.09.21

隈之城は苦労しました。クルマが細い道のどこまで入れるかわからない。万が一突き当たってしまえば引き返せないので、ここでも頑張って下車するが、、、とてもじゃないけど歩けない。不完全燃焼です

隈之城
帖佐松原(鹿児島県姶良町)
2014.09.21

そして帖佐松原へ。ところが、この町場所がわかりづらい。つまり、新興住宅街の一番海よりの通りが古いんですね。
ここは面白かった。石を使った家が幾つもある。大火の後の復興の町並みだそうです。

さぁ空港へ。しかし空港内って結構あるかされる。この具合だと無理だ。そこで、介護サービスを頼みました。無料で、車椅子押して移動させてくれる。おかげさまで無事帰れました。ホント助かりました。
明日からどうしようかな。
 

帖佐松原

鹿児島空港にて