白布温泉 萱葺入母屋造の旅館が残る標高900mのいで湯

山形県
米沢市
白布




交通





白布温泉



2005.05.21
古くから蔵王(山形県)、信夫(福島県)とともに奥羽三高湯のひとつとして知られてきた。正和1年(1312)、佐藤宗純という出家した武士が、吾妻山で修行をした時発見したいで湯を、時の領主の許可と援助を受けて開湯したのが始まりと言われる。慶長5年(1600)の関ケ原合戦にともない、上杉藩の家老、直江兼続が、近江や堺の国から技師を招き、ここでひそかに鉄砲を作らせていたという。
東屋、中屋、西屋の三軒は、文政年間に再建された萱葺入母屋造りの旅館で、山をバックに3軒がきれいに並んでいた、しかし、2000年に中屋旅館から出火し、中屋と東屋は全焼してしまった。現在は西屋だけが残っており歴史ある高湯の風情を感じさせてくれる。
西屋旅館
妻面を通りに向けた入母屋造りの部分は古いまま。唯一残ってくれた。
西屋旅館
右ウイングは新しい建物である。(上、左上)
西屋旅館
唯一残った西屋の入母屋造部分。出桁状に軒を出し、戸袋に「西屋」の屋号が刻まれている。
在りし日の旧中屋旅館(上)
(夢想庵いわきさん提供)

中屋旅館跡
中屋はいまだ再建されていない。西屋と並んだ佇まいを是非見ておきたかった。2000年の火災の際は犠牲者が出てニュースで大きく取り上げられたことも記憶に新しい。
在りし日の旧東屋旅館(上)
(夢想庵いわきさん提供)

東屋旅館
東屋旅館は焼失後すぐに再建された。(左)

3軒とはやや離れた川沿いに建つ中屋別館不動閣。
参考資料 リンク
米沢市

白布温泉観光協会


参考文献