大沢 奥州と羽州を結ぶ板谷街道板谷峠下の旧宿場町

山形県
米沢市
大沢




交通
JR奥羽本線大沢駅下車






大沢



2005.05.21
福島県福島市庭坂から高原上の板谷峠を越えて米沢に至る板谷街道は、近世米沢藩の参勤交代の道であり、米沢と江戸を結ぶ物資の輸送ルートでもあった。しかし、明治期に万世大路が開削されると急激に寂れていった。奥羽本線は板谷街道に沿う形で開通したため、万世街道の大滝宿のように廃村には追い込まれなかった。大沢は東北の宿場町らしく一軒一軒の隣棟間隔がとられた配置で、ひっそりとした草葺屋根の残る高原上の集落である。
奥羽本線の旧峠駅。「峠」という駅名から想像されるほど車で行くと山深い。ここはかつてスイッチバックの駅があったそうで、駅前の商店も残っていた。旧駅のホームのすぐ下には山形新幹線(奥羽本線)の新しい架線が走っている。
板谷峠は磐梯山から連なる高原状の峠。新緑と残雪の美しい吾妻山(画像)や遠くに飯豊山地の山々を臨むことができる。

大沢宿を福島方面から入っていくと最初に現れる草葺民家。L字型の2階建て。
(左、下)
東北の山間の宿場町は一見ただの農村である。建物どうしの間隔があいている。
中門形式の民家。
高原状の地形の上の大沢集落は空が広くて明るい印象の山村である。
集落の中ほどに大きな草葺民家が残っていた。煙出しまで草葺で維持されている。
寄棟の母屋に切妻の中門がついたL字型の草葺民家が集まって残っている。
米沢方面から見た大沢集落。
参考資料 リンク
米沢市


参考文献