福光 小矢部川の河岸段丘上に形成された雪国の町

富山県
南砺市
福光本町
福光新町
味噌屋町
五宝町
東町
観音町




交通

JR城端線福光駅下車徒歩




福光





2005.10.10
福光は散居村で有名な砺波平野の南部にあり、地域の農産物の集散地として発達した。古くから製糸、紡績業が盛んな土地である。旧市街は小矢部川の河岸段丘上に川の流れに沿って南北に長く形成されており、段丘と川の間にも拡大している。よって高低差と土地利用に変化が見られるのがこの町の特徴である。
小矢部川東岸にあるJR城端線小矢部駅から福光橋を渡って旧市街に入っていく。橋の延長にあたる通りが中心商業地で現代の商店街である。その南側の味噌屋町、新町に古い町並みが残っている。 町家は切妻平入で、登り梁で支えられた屋根、袖卯建、1階庇下に雪除けの幕板が取り付いているという富山県共通の形態である。1階庇周りの形状や材料にいくつかの違ったパターンが見られる。中にはただ垂れただけでなくL字に突き出したものや明かりを取り入れるためにガラスが嵌め込まれたものもある。
町並みの間の路地を東へ抜けると河岸段丘の下に下り、後年開発されたと思われる町に出る。本町は道路が拡幅されて古い町並みは残っていないが、さらに西の五宝町にも残っている。一方、福光橋に続く通りの北側の観音町は旧遊郭から発展した飲食店街で、神社の門前町として小矢部川の景色を楽しむ形で料亭らが並んでいる。昭和初期に発刊された「全国遊郭案内」によれば貸座敷が4軒しかなかったというからその後拡大したと思われる。
JR福光駅から小矢部川に架かる福光橋を渡って旧市街を見る。この通りは福光の商店街になっている。(左)

商店街から南に入ると直線的に古い町並みが残っている。ここは河岸段丘の上部に位置する。(下)

町家は切妻平入で屋根の登り梁や袖卯建、幕板付きの1階庇などが特徴。1階庇の屋根材は金属や木、ムクリの有無など様々。特に幕板の形状が色々あって、単に垂れているもの(左上)、L字に突き出しているもの(左中)、明り取りのガラスがはまっているもの(左下)などが見られる。新潟県では雪対策として雁木が発達したが、富山県では幕板が発達したようだ。

味噌屋町、新町の町並みの間の路地を東に抜けると河岸段丘の下に下る。段丘下にも町は拡大している。(上)

本町の大通りを西へ渡った五宝町にも古い町並みが見られる。室町時代の城郭の一部が残っている知源寺。寺の境内を道路が通っていて広場のようになっている。
旧市街の北部にある観音町は旧遊郭から発展した飲食店街。神社の前に門前町として形成されたものと思われる。
小矢部川沿いは桜並木の名所になっており、門前の旧遊郭が延びている。
参考資料 リンク
南砺市

参考文献