上野 上野広小路から池の端にかけての一大盛り場

東京都
台東区
上野2,7




交通
JR山手線上野駅下車徒歩ほか




上野



上野7




2008.02.16
 上野は江戸期以来の繁華街・行楽地である。中でも上野広小路はその中心地で、江戸城の鬼門鎮にあたる東叡山寛永寺の門前町から発展し、東北方面からの玄関口である上野駅がその命脈を維持してきた。広小路にある松坂屋デパートは江戸期の呉服店が拡大発展した老舗である。
 その上野広小路の西側、不忍池から松坂屋がある春日通りを南へ渡ったブロックまでの広いエリアが上野の花街である。北から池の端、数寄屋町、同朋町と呼ばれていた。「全国花街めぐり」(昭和4年)によれば、芸妓置屋180軒、芸妓420人であったという。
 この街は残念ながら戦災に遭っているためかつての花街を感じることのできる風情は残っていないが、戦後発展した昭和の歓楽街の色濃い町並みとなっている。特に東西に中心を貫く仲通り沿いには焼け残った鉄筋コンクリート造の建物が二棟残っていて歴史を感じさせてくれるほか、仲通りと春日通りとの間は路地状の飲食店街となっていて夜歩くと楽しそうだ。
上野駅駅舎。
完全に駅舎としての役割をしておらず記念碑的に残っているだけ。車寄せは荷捌き場と化している。
上野公園の段差にへばり付く建物。上野公園の緑が見えた方が良いが、この風景も上野らしくもある。
旧花街エリアの中で戦災で焼け残った鉄筋コンクリートの建物。仲通りにある。
交差点に面する大きなガラスの出窓とスクラッチタイルがいい。(左)

仲通りに残る戦前の建物黒澤ビル(下)

花街の記憶をよみがえらせてくれるこんな建物も見られた。
仲通りと春日通りの間のスナック路地状の飲食店街。(左、左下)

歓楽街には必ずある劇場や寄席。(下)
上野駅の北西側は戦災を免れたエリアである。現在はバイクショップが並ぶので有名。(左)
上野駅の北西側のバイクショップ街
参考資料 リンク
台東区

参考文献
『赤線跡を歩く2』 木村聡 自由国民社