利島 三角形のコニーデ山麓に広がる丸石垣の集落

東京都
利島村
利島






交通
竹芝桟橋より東海汽船さるびあ丸






利島





2016.11.06
東京の南約140kmの洋上にある標高508mの三角形をした美しい島。古くから三角形の山は神が降臨するといわれ、島の中腹にある堂山神社の境内から航海の安全を祈願したとされる祭祀跡が発掘された。数多くの銅鏡が出土し、郷土資料館に展示されている。島の約8割の土地にツバキが植林されていて、例年春先には満開となり、「赤い島」となる。ツバキ油の生産量は日本一を誇る。近年では村の花であるサクユリの栽培も盛んで、7月上旬には白い大輪の花を咲かせる。サクユリの球根を原料にした焼酎「さくゆり」は島の特産物。(シマダス」参考)
利島の集落はなぜ北斜面なのか。答えは簡単、北斜面以外は断崖絶壁だからである。北側の緩斜面に形成されているが、斜度はなかなかなもので、軽自動車がアクセルべた踏みで上ってくるため、クルマの音には注意しながら歩かなければ危ない。集落景観の特徴はなんといっても丸石の石垣。浜から採取したゴロタ石は、新しいものこそコンクリートで固められているものの、例外なく石垣に使われている。新島や式根島で見られたコーガ石(抗火石)による建物は一棟しか見つけられなかったが、かつては結構多かったという。脆い石で取り壊されたものも多いだろう。
新島方面の洋上から見た利島
利島の町並み
浜から採取したゴロタ石の石垣は美しい

利島の町並み
神社の石畳もゴロタ石(堂山神社)(上)

郵便局前のメインの縦道。右奥に見える島は伊豆大島(左)
利島の町並み
割と平屋建てが多い。古い家も結構残っていると推察する。
利島の町並み
横道の景観。
利島の町並み
利島の町並み

利島の町並み
この家は古そうだった(左下)
ゴロタ石を敷き詰めた坂道(上)


利島の町並み
伊豆半島越しに富士山が見えた(上)

利島の町並み
コーガ石の店蔵
利島の町並み
水不足に悩まされてきた利島で、鈴木都政時代に配備された雨水貯留槽。今では使われていない。
参考資料 リンク
利島村

参考文献
日本の島ガイド『SHIMADAS(シマダス)』公益財団法人日本離島センター