大森 東海道から羽田道へ 住宅と町工場が混在するまち

東京都
大田区
大森本町1,2
大森東4




交通

京浜急行
平和島下車


国道15号線
国道131号線





大森本町1,2


大森東4




2003.12.06
2013.12.05
大森という名は、「大森貝塚」で有名だが、東海道本線以東の沖積地一帯をいう。昭和初期までは「浅草海苔」の名産地であったが、埋め立てと海水の汚染で採れなくなった。近代以降は工業地帯として開発され、現在は住宅地と工場、さらに点在する商店街が混在するという、範囲の広いまちである。
旧街道を品川宿から下ると大森海岸駅手前で国道15号と合流する。国道15号は第一京浜と呼ばれ、交通量の多い幹線道路である。しばらくいくと、また旧街道が国道から分岐し騒々しさから逃れると大森本町の商店街である。商店街には旧街道をしのぶ町並みはまったく見られない。しかし、環状7号線との交差点の北東エリアに、かつて「大森新地」といわれた遊郭跡があり、往年の料亭建築が結構残っている。
旧東海道である商店街を下り環状7号線を渡ってしばらく進むと「内川橋」がある。橋の南側から羽田へ通じる「羽田道」が分岐している。この分岐点に「駿河屋」という旅籠があったことから羽田道は「するがや通り」とも呼ばれていた。
羽田道を下ってみると、いくつもの商店街や住宅街、町工場街を抜けながら羽田の集落へいたっている。途中、大森東4丁目の厳島神社付近に戦前の建物がかたまって残っている一角があった。
東海道沿いで、しかも工場街を控えて栄えたと思われる大森本町2丁目の旧遊郭。割と最近まで料亭を営んでいたのか、佇まいはそのままの住宅があった。
かつての海岸線の跡と思われる場所に水路を埋めたような緑道があった。水路に面した料亭だったと思われる住宅。
旧東海道(品川方向を見る)。昔の面影を残す風情はみられない。
内川橋から分岐する羽田道を下る。大森東4丁目の厳島神社近辺に古い町並みが見られる。
厳島神社参道と重なる羽田道の町並み。(大森4)
大森は「浅草海苔」の名産地だった。いまでも海苔を売る店を多く見かける。

大森東4界隈の町並み 
産業道路の町並み 
産業道路の町並み
大森は近代開発された工業地帯。運河沿いは大きな工場が多いが、内陸部は町工場が点在しており、驚くような古めかしい工場も見かける。工場の音やにおいも町並みの重要な要素となっている。
参考資料 リンク
大田区

参考文献
『続・赤線跡を歩く』 木村聡 自由国民社