向島 江戸時代の行楽地 近代のラビリンス

東京都
墨田区
向島2,5丁目




交通


東武伊勢崎線業平橋駅下車


国道6号線水戸街道





向島




2003.10.19
 墨田区向島は、隅田川・北十間川・曳舟川通り・鳩の街通りに囲まれた地域である。東は曳舟川通りを介して押上と、北は鳩の街通りを介して東向島と接している。地名の由来には諸説あるが、隅田川の西岸から見て「川向うの島」という意味で呼ばれていたというのがもっともらしい。向島の周りには、他にも「柳島」「牛島」「寺島」「京島」など島」と呼ばれる地名が多い。
 隅田川と水戸街道の間、その名も「見番通り」が向島料亭街=花街の目抜き通りである。見番通りには、かつて見番(芸妓派遣事務所)が並び、店が軒を連ねていた。昭和4年時点で芸妓置屋120軒、芸妓240人、料亭23軒、待合130軒があったというが、現在では見番1軒、料亭17軒、芸妓120人。その数は減ってはいるが全国で残り少なくなった花街の中では多い方である。
 見番通りには大きな料亭が間隔をおいて並んでいて、かつての「軒を連ねる」景観は見られない。表通りだけではなく、路地を入っていっても中小の店が集まっている。いまや現役の花街の姿を見ることができる貴重な界隈となってしまった。近くには、「鳩の街」や「玉の井」などの旧色街もあった。
向島遊郭の目抜き通りは見番通り。
見番通りに面する料亭美加古。


向島5丁目の界隈には料亭が集まっている。なぜか黄土色の吹き付け壁が多い。(左)


各階に屋根を付けた出窓を持つ料亭ビル。(上)
参考資料 リンク
墨田区

参考文献