御蔵島 断崖の台地上に形成された祖先の島を眺める里

東京都
御蔵島村







交通
竹芝桟橋より東海汽船さるびあ号






御蔵島




2016.06.11
東京の南180kmの三宅島からさらに18km南の太平洋上に位置する、東西5km南北5.5kmのほぼ円形の島。周囲は高さ100m〜480mにおよぶ断崖に囲まれ、海上からみるとお椀を伏せたような形をしている。クマザサに覆われた中央の御山(851m)をはじめ高峰が連なり、島全体が急峻な地形の山岳のようにみえる。御山に源を発し発砲に流れる水量豊富な河川は、水力発電に利用され、また「御蔵の減水」として商品化されている。「三島大明神縁起」によれば神の「御倉」とされた島といわれ、島名の由来となっている。(「シマダス」より)
御蔵島の集落は島の北側北斜面上に形成されている。御蔵島の住人の祖先は、かつて三宅島から移住したといわれており、三宅島を眺められる場所に集落が創られたといわれている。かつては茅葺寄棟だった御蔵島の民家も、今ではトタン葺寄棟が主流で、壁は下見板張りとなっている。集落最大の特徴は、海岸から拾い上げてきた「ごろた石」という波で洗われた丸石で、石垣や石畳などに使われているほか、庭先の祠にも使用が見られた。とにかく平地は皆無なので、港とは崖下に造られ集落との間は急坂で結ばれている。釣、ダイビング、そして今やイルカウォッチングが人気で東京からのリピーターも多い。
御蔵島全景
外周が断崖で平地が皆無の島(三宅島坪田より見る)(上)

御蔵島港から断崖上の集落を見る(左)
港と集落を結ぶ一本の坂道
御蔵島里集落
旧道を歩く
北斜面の谷状の地形に集落が形成されている。
集落のどこからでも海の向こうの三宅島が眺められる。祖先が渡ってきた島。
かつての御蔵島里集落
茅葺き寄棟屋根(上)

現在はトタン葺寄棟屋根が主流(左上、左下)
 
ごろた石
玄武岩、花崗岩、安山岩などの種類がある
ごろた石で築かれた石垣

ごろた石で築かれた石垣や石畳

ごろた石で造られた祠
参考資料 リンク
御蔵島村

参考文献