八王子	甲州街道の宿場町から機業地として栄えた町
東京都 八王子市 八幡町 中町 南町 交通 ＪＲ中央線八王子駅下車徒歩 八幡町 中町南町
	東京都西部の盆地にある八王子は、江戸時代甲州街道の宿場町として、近代は生糸の集散地としてにぎわい機業地として発展した。戦後は南部の台地に内陸工業団地が造成され、周辺地区の住宅地化が進んだ。中心市街地は旧甲州街道沿いを主軸に形成されており、両街道が分岐する八日町は商業金融ビルの立ち並ぶ中心繁華街となっている。 近代産業で隆盛をみた八王子であるが、残念ながら市街地のほとんどを戦災で焼き尽くされていて歴史を感じる町並みは乏しい。旧甲州街道は道幅が広く歩道にアーケードをつけた地方都市のような町だが、その中には外装を不燃化していたことで残ったと思われる石張りの店蔵が見られる。また、旧野猿街道に伸びた町は飲食店街として発展していて、中町から南町にかけてはかつて花街だった。戦災に遭っているので戦前の建物はないが、伝統的な意匠が用いられる料亭建築やスナック店がかつての歴史を物語っている。
		八王子の戦災地図（上） 赤いハッチング範囲は戦災エリア。旧市街のほぼ全域が焼けた模様。 浅川に近い部分（田町遊郭）は焼け残っている。 甲州街道沿いは歩道にカーケードがかかっている商店街。（左）
		横山町の旅館
		甲州街道沿いは戦災に遭っているが、古い建物が数軒残った模様。
		八日町南新町界隈の町並み
		八日町南新町界隈の町並み
		甲州街道の商家 旧甲州街道沿いでは、八幡町のこの石蔵のみが残っていた
		石蔵の商家の看板（上） 煉瓦造の塀だけ残っている（左）
		甲州街道から分岐する旧野猿街道
		中町の料亭 中町から南町にかけては、甲州街道から野猿街道沿いに伸びた町。現在、風俗店混じりの飲食店街となってる。（上） 中町の旧花街と思われる一角（左）
参考資料	リンク 八王子市 参考文献 『赤線跡を歩く2』 木村聡　自由国民社