西根 凝灰岩の石蔵が並ぶ農村集落

栃木県
宇都宮市
徳次郎町西根



交通

JR宇都宮駅からバスろまんちっく村下車徒歩





西根

宇都宮北西部は凝灰岩の産地である。なかでも大谷は全国的にも有名な「大谷石」の産地。その大谷から北へ役5KM行ったところに徳次郎町西根の集落がある。古くは日光街道徳次郎宿に通じる旧街道の宿場町であったというが、江戸時代中期に合宿され徳次郎六宿のひとつになった。
西根の後ろにある男抱山からは、「徳次郎石」あるいは「西根石」と呼ばれる大谷石と同質の凝灰岩が切り出され、徳次郎宿周辺は石蔵が多い。西根集落は小さな農村集落であるが、石蔵の閉める割合は非常に高く、母屋から付属屋、門塀にかけて石の外壁が多い(建物の内部は木造)。中には屋根が石瓦のものも残っているが、現在は普通の瓦に葺きかえられている。
全体の意匠には洋風取り入れられており、妻面の天辺には屋号が掲げられる。柔らかな質感につつまれる町並みである。
母屋は大きな入母屋造り、塀と蔵が通りに面して連続する。
塀と蔵が通りに面して連続する。
木骨石貼造の民家。平面2階はは出桁造り、妻面は石壁に大きな開口をあけている。
小屋だが石瓦屋根が残っていた。

開口部に石の扉がついて装飾が施される(上、左上)

敷地の通り側や奥に石蔵を配する(左、下)

窓周りの意匠(左上)
漆喰で目地を抑えた形式もある(上)
比較的新しい建物でも大谷石貼り。
参考資料 リンク
宇都宮市

参考文献
『日本の町並みV 関東・甲信越・東北・北海道』 西村幸夫監修 平凡社