日光 日光を目指す街道の終着点 国際観光地の町並み

栃木県
日光市
上鉢石町



交通

JR日光線日光駅、東武鉄道東武日光駅下車徒歩





日光

日光街道と日光例幣使街道をはじめとした脇街道は最終的に今市付近で合流し、大木の並ぶ杉並木を残して最終地点である鉢石宿に至る。山に向って一直線に上っていく街道に沿って街が形成されており、日光東照宮が終点。江戸時代の建物はもう残っていないが、明治以降は神奈川県の箱根と同様、東京近郊の国際観光地・避暑地として発展したため、近代以降の旅館や商店の建物が街道に並ぶ。それらの建物は和風の意匠を強調したデザインが多く、訪れる外国人の目を意識していたようだ。この町のデザインの指向性は高台に建つ寺院建築かと間違える「日光市役所」が物語っている。
町の最奥、東照宮前の大谷川神橋の脇から木立の中の急坂を上ると「日光金谷ホテル」がある。国際観光都市日光で最も古い歴史を持つ様式ホテル。明治6年に地元の金谷善一郎氏が自宅で始めた外人専用ホテルであるが、明治25年に建設途中で放置されていたホテルの建物を買収し手を加え、現在の金谷ホテルを開業したという。
日光東照宮をめざす日光街道と旧鉢石宿の町並み(上)

日光は外国人の目を意識して和風を強調したデザインが目立つが、この日光市役所がその代表のひとつ。(左)
会津屋ホテル
日光には羊羹屋がとても多い。吉田屋。
かつては旅館だったのであろう。現在は古美術店になっていた。
ひしや商店
神端近くの町並み
和風強調デザインの極め付けがこの「日光物産商会」。

この場所で明治25年に開業した金谷ホテル。1階部分は改造されちょっと不思議なデザインになっている本館。
木立の中の坂を上り、真っ白な建物が姿をあらわすのが印象的である。
参考資料 リンク
日光市

参考文献
『日本の町並みV 関東・甲信越・東北・北海道』 西村幸夫監修 平凡社