粕壁 区画整理で面影が失われる寸前の旧宿場町の町並

埼玉県
春日部市
粕壁1,2,3






交通

東武伊勢崎線春日部駅下車徒歩




粕壁




2008.01.13
春日部と言えば東武伊勢崎線沿線では特急以外のすべての列車が停車するこの地域の商業中心。1969年に建設された大規模団地である武里団地も近くにあり、東京の北のベッドタウンとして戦後発展した町である。春日部の町はデパート建設、マンション建設、道路の拡幅や電線の地中化が盛んに進められている。しかし、駅に近いその目抜き通りがかつての日光街道春日部宿であった。かつては街道沿いには商家が軒を連ね、短冊状の奥行きの深い敷地には蔵が並び古利根川の土手まで達していた。旧日光街道の道路拡幅は歴史を重んじなが行われたようで、川側の商家を残し、道は反対側へ広げられている。
旧日光街道は西の端の交差点で北に向かって折れ、古利根川を渡って幸手へ向かっている。一方、この交差点で岩槻へ通じる脇街道を分けている。この交差点に赤い立派な民家が残っていたのだが、2006年についに取り壊されてしまった。粕壁の古い街並みはここから岩槻に向かう街道沿いに最も面影を残している。出桁造りの民家、2階建ての石蔵、洋風の町家である。
古利根川新町橋から旧市街を見る。川に沿って土蔵が並んでいる。
仲町郵便局前の町家。切妻平入の塗屋造りの主屋と妻入の蔵が並ぶ形態は関東平野のスタンダード。
酒屋の庭に残っていた蔵
永島庄兵衛商店
旧日光街道に面する商家は背後の古利根川まで奥行きの長い敷地を有しており、蔵が並んでいる。

旧宿場町北西端にある蔵(上、左上)

岩槻へ通じる街道沿いの町並み(左)
宿場町の北西端で旧日光街道から分岐し岩槻へ通じている街道は拡幅されておらず、古い町並みの面影が一番残っている。
石蔵脇から出桁造りの町家を眺める。
裏通りにも古い民家は残っている。

岩槻へ通じる街道に面する表側は看板建築でよくわからないが、側面に洋風のファサードを持つ種屋さん。(左上、上)

町の端部に位置する成就院
参考資料 リンク
春日部市

参考文献