佐伯 城山を背後にもつ土塀が連なる武家屋敷町

大分県
佐伯市
城下西
城下東



交通

JR日豊本線佐伯駅下車

国道388号線




城下東、城下西




2003.12.30
関が原の合戦の後、慶長6年(1601年)毛利高政が日田から佐伯に転封されて城下町をつくった。番匠川河口の八幡山に城を築き、その東南の平地と埋め立てた干拓地に町を造った。西側の番匠川沿いの西谷と、南側の山際と呼ばれる地域には、長屋門と土塀を構えた武家屋敷が並び、その外側は川や水田を濠として見立てた。
現在、佐伯で見るべき町並みは、八幡山麓の武家屋敷街。山裾に沿った「歴史と文化の道」と名づけられた土塀の連なる通りを中心に、山裾と直交する「田中小路」「神護寺通り」「本木場通り」の町並みである。八幡山の緑を背景に比較的低い土塀と白漆喰の主屋、庭の樹木、といった武家屋敷街の景観が残っている。
山際に建つ武家屋敷土屋家
八幡山を背景にした屋敷構えが美しい。

武家屋敷町の民家。
神護寺通りから八幡山方向を見る
つながる土塀、門、背後の山の緑。
山際の「歴史と文学の道」
連なる土塀の高さは比較的低い。南九州で見られる郷士集落の形態に近い。
国木田独歩館
漆喰固めの瓦屋根
臼杵、佐伯周辺は本瓦葺で、風で飛ばないよう漆喰で固めた瓦屋根が多い。豊後水道沿いは台風の常襲地域であるため、漁村のみならず耐風対策が施されている。
山際の町並み
山際の武家屋敷の敷地は大きい。このお宅は地元建設会社の創始者宅のようであった。
三の丸櫓門
この櫓門は、藩主の居館が山頂から三の丸に移った寛永14年(1637年)に藩庁の正門として再建されたもの。
参考資料 リンク
佐伯市

参考文献
『図説 日本の町並み12 南九州・沖縄編』 太田博太郎他 第一法規
『歴史の町並み 中国・四国・九州・沖縄編』 保存修景計画研究会 NHKブックス
『日本の町並みU 中国四国九州・沖縄』 西村幸夫監修 平凡社