糸魚川 山国信州への物資供給拠点として栄えた町並み

新潟県
糸魚川市
本町
大町1
横町1、2





交通

JR北陸本線糸魚川駅下車





糸魚川




2005.08.15
糸魚川は新潟県西端、姫川河口に形成された都市である。古くは松平1.2万石の城下町であったが、旧北陸街道と塩の道旧千国街道の追分宿として栄えた。近代以降は姫川の電源開発が進み工場が集まっている。また糸魚川は、ヒスイや日本を横断するフォッサマグナ(静岡糸魚川構造線)が通ることでも有名だ。
古い町並みは旧北陸街道と旧千国街道に残っている。旧千国街道が分岐する横町交差点から大町交差点までが旧北陸街道の町並み。雁木がずっと連続する。しかしよく見ると雁木は必ずしも古いものではない。黒い瓦が葺かれた雁木は古いものにあわせて造られた新しいものが多いが、デザイン上の配慮がちゃんとなされていて違和感なく統一感がある。新旧が調和したきちっとした景観形成がなされているものと感心する。建物は切妻平入で2階の立ちが高いことから昭和期のものが多いであろう。中でも造酒屋や旅館の建物が存在感を示している。旧千国街道は分岐する横町交差点から踏切までの「白馬通り」に古い町並みが見られる。
北前船で運ばれた物資は、番所で検査を受け、街内のものは直接近くの信州問屋に引き取られた。そこから千国街道を運搬する牛方やポッカと呼ばれる人たちに渡った。白馬通りや横町、本町、大町、寺町の道筋には、これらの人たちが往来し、ポッカ茶屋、四十物商、信州問屋、塩などが軒を並べ、大いに賑わったという。
本町の町並み
本町の町並み
本町の町並み
雁木や戸袋の看板など必ずしも古いものではないが、新旧が調和した町並みづくりがなされている。
本町から日本海方向の横道を見る。(左)

本町の平安堂旅館
平安堂旅館の玄関(上)

横道の町並み(左上)

造酒屋「加賀の井」(左)
本町の雁木
旧千国街道「白馬通り」の町並み
旧千国街道「白馬通り」の町並み
清酒「謙信」醸造元
旧千国街道「白馬通り」から入った横道の飲み屋街。こんなところにも雁木が続いていた。
参考資料 リンク
糸魚川市


参考文献