椎葉
十根川
雛壇のように黒石が積み上げられた山岳集落

宮崎県
椎葉村
十根川




交通






上椎葉



2003.04.23
 椎葉村は九州山地の山岳集落の見られる最大の村である。椎葉は耳川の上流域一帯を指す地域称で、米良荘、五家荘、五木村と同様、近世は人吉藩の支配下にあった「天界の村」である。8年前にすべての谷のめぼしい集落を訪ねたが、十根川集落を見落としていた。その後、重伝建に指定され「しまったー」と後悔をしていた。今回は行く予定ではなかったが、欲張っていってしまおうと計画変更しエッチラオッチラ飯干峠を越えた。
 十根川集落は椎葉村の中心である上椎葉から五ヶ瀬町へ抜ける国道265号線の途中から東へ入ったところにある。九州山地の山岳集落は、同じ「天界の村」である長野県遠山郷や奈良県十津川、徳島県祖谷山とに比べて集落ごとの戸数が少なく、割りと散在している形態だが、十根川集落は石垣で宅地を段々に造り民家が集まっている。等高線に沿って細長く一列に配棟し、部屋も一列に並べる平面形が特徴である。
どこまでが敷地内の庭か共用の通路かわからない。最上段に最も大きい住宅があった。(下)
等高線に沿って石垣で宅地を段々に造り、主屋や付属屋を一列に並べる。家の中も部屋が一列に並んでいる。
各家の規模が他の集落より比較的大きく、立派な石垣を築いているところを考えると、裕福な農家が集まっていたのであろう。(左)
屋根は瓦葺。山側の軒は隣の家の前庭より低い。
参考資料 リンク
椎葉村


参考文献