宇治 お茶屋さんと世界遺産平等院のあるまち

京都府
宇治市
東内
蓮華
妙楽




交通

JR奈良線宇治駅
京阪宇治線京阪宇治駅下車





宇治



2004.10.29
 宇治といえば平等院で有名な京都南部の茶業と観光の都市。宇治川の谷口集落から発展した。宇治・黄檗丘陵と河原に茶園が作られ、玉露やひき茶などの高級茶を特産する。1028年以降は化学繊維、食品、車両、機械工業が発展した。
 JR宇治駅を降りると駅前に宇治茶の山本藤吉本店が建っており、振り返ると駅の背後にユニチカの工場。この町の産業がお茶と繊維業であることを知らされる。宇治の町並みは30度の直角三角形状に形成されている。直角三角形の斜めの辺は六地蔵から奈良へ抜ける旧街道で、宇治橋商店街が三角形の頂点にあたる宇治橋まで伸びる。駅と山本藤吉本店はその中間あたりで、商店街には古い町家や近代洋風商店などがちらほらと残っている。宇治橋の袂から平等院の西側を真っ直ぐ南下する。ここは宇治茶の店が何軒も建ち並んでいる町並みで、直角三角形の直角の頂点にあたる県神社前で直角に西に折れる。三角形の底辺にあたる南北の通りにはやや小粒で新しい町家が並ぶ。また、三角形の中の妙楽地区にもいい民家は残っている。宇治の町並みは、宇治茶産業で潤っているせいか建物としては割りと新しいものが多いように感じる。
 琵琶湖の南に発した宇治川は京都市南部の山崎で木津川、桂川と合流して淀川となる。宇治川公園付近の宇治川の流れはとても豊富な水量であり、上流方向の山や平等院・宇治神社の緑とともにすばらしい「水の景」をつくりあげている。平等院は1052年、関白藤頼道によって開創され、鳳凰堂は翌年の1053年に阿弥陀如来(国宝)を安置する阿弥陀堂(国宝)として建立された。最近、平等院ミュージアムとして完成した鳳翔館ではCGによる堂内再現映像が見られる。また、宇治川を渡った宇治神社も世界遺産となっている。宇治川を挟んだ一体のエリアが世界に誇れる歴史環境なのである。

宇治茶の山本藤吉本店。(左上、上)

宇治橋商店街に残る明治中期の町家。(左)
宇治橋商店街に建つ近代洋風商店。昭和50年代の航空写真によればこの建物の通りと反対側に大きな古い家があったように見受けられるが取り壊されていた。
妙楽地区の町並み。
宇治橋から県神社へ向う通り。
お茶屋さんが多く建ち並んでいる。
三角形の底辺にあたる町並み。
宇治川の中之島から平等院を見る。(上)

平等院鳳凰堂(阿弥陀堂) (左)
宇治川 上流方向を眺める。
水量が豊富で圧倒される。
ここも世界遺産 宇治神社
宇治橋から宇治神社へ向う町並み
参考資料 リンク
宇治市

参考文献