安善 京浜工業地帯の工場に囲まれた住宅街

神奈川県
横浜市
鶴見区
寛政町




交通
JR鶴見線安善駅、海芝浦駅下車





寛政町


海芝浦




2010.07.10

京浜工業地帯では、東京から川崎市、横浜市にかけて首都高横羽線・海岸通りより陸側が工場門前の住宅街、海側が純然たる工場街となっている。安善とは、工場地帯建設のための埋立地を造った財閥の創始者「安田善次郎」の名をとって名付けられたという。しかし、ところどころにこのラインを越えて海側の工場街の中でも住宅地が形成されているところがある。JR鶴見線安善駅のすぐそばにある寛政町はそういった住宅地の一つである。安善駅前にはちょっとした商店があって、戸建住宅が規則正しく並んでいる。よく見ると古いタイプの住宅が同じ形をしている。切妻平入りで玄関前に共通した形態の庇が付いている。かつては工場の社宅街だったのであろうか。
安善駅の一つ鶴見寄りの浅野駅も同様で、「浅野総一郎」からついた駅名。ここで、鶴見線の支線が海の方へ分岐している。この支線の終点「海芝浦駅」は、東芝の工場の前の駅で、名のごとく海の上にある駅である。ここから扇島方向を眺めた風景は素晴らしく、週末は観光客が訪れる。ちなみに駅の外は即工場なので今来た電車で戻るしかない。
鶴見線安善駅
右手踏切を渡ると工場しかない。左手が寛政町の住宅街となる。

安善駅前の煙草屋。ショーウインドウが超レトロでいい。(左上、上)

安善駅前から海岸通り方向への道に酒屋があった。(左)
寛政町の町並み
寛政町の町並み
構造は木造と思われるが、不燃のモルタル吹きつけの外装と玄関庇の形態が共通なので、社宅街なのであろうか。

寛政町の銭湯(上)

モルタル吹きつけの外壁が土壁のように見える。(左)
鶴見線から海芝浦方面への支線が分岐している浅野駅(左)

東芝の工場前の海上に造られているから「海芝浦」駅なのか?
ここからの海と扇島方面の眺めは素晴らしい。(下)

海芝浦駅
駅舎のような建物があったがこれは工場の門。改札のように見えるゲートは、社員証を識別するもの。駅前には公園があり、工場関係者ではない観光客は皆この公園で十数分をつぶして、今来た電車に乗って引き返す。
 
参考資料 リンク
横浜市

参考文献