小木 九十九湾を自然の良好とした大漁業基地

石川県
能登町
小木





交通






小木(南)


小木(北)





2010.12.24
奥能登の富山湾側、高瀬山の南麓にあたる海岸線は、陸と海が交互に入り組んだリアス式海岸地形となっている。中でも風光明媚な景勝地として九十九湾は有名。波が静められたその自然の良港を生かし発達した町が小木である。佐渡の小木と区別し通称「能登小木港」と呼ばれ、イワシ、サバ、マグロ、ブリ、タラを水揚げ、水産加工業、木造船工業が立地した漁業基地として発展した。また、かつては、北前船や越中と結ぶ内海航路の廻船業者もいたといわれる。
リアス式海岸地形に形成された集落は全国共通しており、海岸線が崖地となるため手のひらを上から眺めたように集落は崖下の狭い海岸線や入り江に密集するが、小木もそうである。しかし、海岸線の埋め立てが早くから行われたためか、他事例に比較して平地にゆとりがある。湾の南西岸には伝統様式の大きな屋敷が連なっていて、隆盛の時代を偲ぶことができる。また、北東のエリアにも古い町並みが残る。サケマスの水揚げ高では名をはせた大漁業基地も今ではイカ釣り漁が盛んで、湾内に大型イカ釣り漁船が縦列して停泊する迫力ある姿が見られた。
小木港(上)

南西エリアの町並み(左)
南西エリアの町並み(左)
南西エリアの町並み
南西エリアの町並み
大きな屋敷群は廻船業で栄えた家なのか

南西エリアの町並み

崖線はさほど高低差がないため、このように丘上にも集落は伸びていた。

南西エリアの町並み

停泊するイカ釣り漁船(左)
船のエンジン音と排気のにおいが湾内に充満していて独特の雰囲気だった。
北東エリアの町並み
参考資料 リンク
能登町

参考文献