室蘭 明治期の港町から発展した道内一の工業都市

北海道
室蘭市
海岸町2,3
中央1,2
幕西町




交通
室蘭本線室蘭駅下車徒歩





室蘭




2009.04.25
室蘭という地名はアイヌ語「モルエラン」(緩やかな下り道)に由来、内浦湾口の北側、絵鞆半島内側に形成された港町である。慶長年間(1596〜1615)に陸繁化された絵鞆場所が開かれたのが町の始まりで、1900年(明治33年)町制以来、港湾整備が進み貿易港として発展した。明治末期に日本製鋼所および製鉄所などが操業を開始、北海道最大の石油基地となる。
半島の先にあたる室蘭駅周辺は港町から発展した市街地で、母恋、東室蘭、輪西、本輪西は工場前の社宅中心とした住宅地となっている。室蘭は戦災にあっているので古い建物はあまり見られないが、旧室蘭駅をはじめ海岸町付近には戦前の建物が見られる。また、港から見て丘の上にあたる幕西町にはかつて遊郭があったが今や面影はない。中央町付近が歓楽街になっており、北の国らしい飲み屋街が見られる。
絵鞆半島の内側の工業地帯とは対照的に、半島外側は海食崖をなし景勝地となっている。室蘭は、大自然と人工物とが直に接するまさに北海道らしい町並みといえる。
旧国鉄室蘭駅
室蘭線は明治25年に開通した。旧室蘭駅舎は明治45年に建設された北海道の駅舎では最古。平成9年に現室蘭駅に任を引き継いだ。
旧室蘭駅前の海岸通りの町並み
海岸通りに建つ石蔵
海岸通りの町並み
海岸通りの町並み
看板建築が多いのは北海道の特色でもある。
海岸通りの町並み
丘上の坂道に形成された旧遊郭跡(幕西町)
今や面影はほとんどない
幕西町の町並み
中央町の歓楽街
製鉄所(旧日本製鋼所)と室蘭港を俯瞰する。(上)

製鉄所内の建物(左)
母恋は製鉄所の門前町。社宅が立ち並んでいる。(左上)

絵鞆半島外側は北海道らしい海食崖地形。しかし、すぐそばまで工場前の住宅地が迫っている。こういう自然と街との関係が北海道の特徴といえる。(左)

半島ではない崎守町にある「ムロラン地名発祥の坂」と記されたなんてことのない坂道(上)
参考資料 リンク
室蘭市

参考文献