美国 積丹半島の漁港 漁場建築と街道の町並み

北海道
美国町


国道沿いの民家。平入の出桁造りで下見板張りの板壁、煙突が北海道らしい。玄関屋根の意匠は鰊番屋などにも見られる。

国道沿いの商家。切妻妻入の下見板張り。

国道沿いの商家。前面の店はモルタル吹付けの看板建築。奥に居住スペース、石蔵を配置する。

港近くの民家。

港近くの旅館ソーラン荘。元は鰊番屋?。煉瓦煙突の形状は北海道共通のスタイル。

小樽で有名な木骨石造(軟石)の蔵は、広く分布している。この蔵は居住スペースに改造したもののようだ。木骨に石を引っ掛けてた外壁なので、窓も自由に開けられるようだ。
積丹半島といえば1255mの積丹岳が海に落ちる海岸線の険しい半島。余市からトンネルの連続する北側の険しい海岸線を越えると美国の町に至る。
美国漁港は35トン級の船が着岸できる船だまり。漁業ではスケトウダラ、サケ、マスを水揚げしている。

かつて積丹半島といえば北海道の代表的な観光地で、美国はその観光拠点であった。しかし、今や小樽が観光の中心になったため、積丹半島を訪れる人はここには泊まらず小樽まで行ってしまうのであろう。観光の交通手段がクルマになってしまったこと、半島外周の国道229号線が開通し一周できるため、美国は単に通り過ぎる町になってしまったようだ。

国道沿いに古い町並みが見られる。切妻+板壁の民家や商家、モルタル吹き付けの看板建築などが歯抜けながら並んでいる。街道らしく短冊状に区画されており、前面に店舗、奥に居住、奥に小樽と同様の石蔵が見られる。

国道から海のほうに歩いていくと大きな漁場建築や石蔵が建っており、漁業で栄えたころの面影が残っている。

交通

JR函館本線
余市駅よりバス

国道229号線


参考資料 リンク


文献