永井 旧三国街道 米問屋場としても賑わった宿場町

群馬県
みなかみ町
(旧新治村)
永井




交通






永井





2007.05.04
三国街道は高崎で中山道から分岐し、三国峠を越えて越後に至る脇往還である。古代からの利用があったが、江戸時代に入って佐渡金山開発の本格化に伴って官道として整備された。上州から越後向かっての国境にあたる三国峠これから上らんとするところに旧永井宿がある。関東最後の宿場として本陣が設けられ、江戸時代には米問屋場に指定されて越後米の取引場として賑わった。
現在の三国街道にあたる国道17号線は、関越自動車道関越トンネルが開通する1985年までは関東と越後を結ぶ幹線道路だったため、峠越え新道は早くから整備されたものと思われる。幅広の国道から脇道を下る直ぐのところに旧三国街道永井宿がある。峠に向かう旧街道は大きくコの字を描く急坂で、最も越後寄りのエリアに宿場時代の建築が残っている。永井は万延元年(1860年)に火災があったため、残っている古い建物はそれ以後のものである。
旅籠大丸屋
万延元年の火災後に建築されたものといわれる。
上州名物の出梁造りの2階に、さらに持ち送ってバルコニーを出す。
大丸屋
大丸屋から和泉屋を見る。(左)

和泉屋(下)
和泉屋のせがい造り。2段でで持ち送ってバルコニーを出す。(左上)

和泉屋の軒下の意匠(上)

住吉屋(左)
住吉屋
住吉屋の前にあった水盤
永井の民家
永井の民家
三国峠から下ってきてコの字の永井宿の2つめの角を曲がって江戸方面を眺めたところ。この坂道の両側にも旅籠が並んでいたが現在では見られない。
参考資料 リンク
みなかみ町

参考文献
『日本の町並みV 関東・甲信越・東北・北海道』 西村幸夫監修 平凡社