小雨 冬住の里 美しい出桁造り民家の集落

群馬県
六合村
小雨

小雨の大黒屋

六合村は、入山、生須、小雨、太子、赤岩、日影の六つの部落が合併してできたので六合村という。四方を山に囲まれた山村であるが、草津温泉が古くから開けていたため、草津温泉との経済的な関係が強い農村でもある。

というのも、六合村は草津で温泉を営む人々が、酷寒を避けて冬の間だけこの村に移り住んだことから、明治時代以前より「冬住の里」と呼ばれていた。
小雨にある大黒屋は、「冬住の里資料館」として公開されており、当時の暮らしぶりがわかる民具や文献を展示している。中には草津を訪れた文人らが残した美術工芸品や塗物もある。

六合村の民家は、大黒屋にみるような出桁セガイ造りの総2階建て民家が多く、板葺き石置き屋根がオリジナルである。
出桁の先端まで2階の壁を持ち出したり、床に板を張ってバルコニーにしたりしている。これは養蚕の影響で、2階の蚕室をより大きく確保するためであったと思われる。2階の外壁は、白壁と窓のパターンや化粧貫など、うつくしい意匠をもっている。

交通


国道292号
小雨



参考資料 リンク
六合村

参考文献
『民家巡礼 東日本編』 溝口歌子・小林昌人 相模書房