久留米 2つの駅を結ぶ都市構造 戦後の産業城下町

福岡県
久留米市
六ツ門町



交通

JR鹿児島本線久留米駅下車
西鉄久留米駅下車

国道3号線




六ツ門町
久留米は筑後川の渡河点に発達し、有馬氏21万石の城下町として発展した。近代以降は、周囲の農産物集積地であり、第二次世界大戦前は軍都として活況を呈していた。しかし、旧市街は戦災を受け、新市街が西鉄久留米駅を中心に形成された。現在はゴム工業の町で、ブリジストンタイヤ、日華ゴム、日本ゴムの3社が立地し、産業城下町として福岡県南部の拠点都市となっている。
このような成り立ちの町であるから、すべて2つの駅を結ぶダイヤグラムの都市構造となっている。大通りもアーケードの商店街もすべて東西に展開する。そんな町の中を曲がりながらもやはり東西に流れる池町川がある。池町川まわりの六ツ門町界隈は盛り場。飲食店やバー、飲み屋街、風俗街などがやはり東西に展開する。
また、西鉄久留米駅の北側には寺町が、JR久留米駅の北側にはブリジストン工場がある。
今回は池町川にそって歩いたに過ぎない。一見、単純な都市構造に思える久留米だが、しっかり歩いてみると、「近世の城下町」、「戦前の軍都」、「戦後の産業城下町」という三つのレイヤーの重なり合いが見えてくるのかもしれない。
池町川と川縁りの町並み
遊郭であったというから歩き回ってみたが、なかなか古い町並みは見られない。戦災にあった場合、川や大通り、寺社の近くに戦火を免れた建物が残っている場合がある。
六ツ門町の新世界料飲店街
このような飲食店街は日本全国に存在している。しかし、再開発等でどんどん姿を消している。もちろん保存するような町ではないが、昭和戦後を象徴する町並みのひとつであることは間違いない。この町も再開発の看板が立っていた。
(たとえば、新宿ゴールデン街立石、など)
六ツ門町の新世界料飲店街
この小さな町の中でも東西がメインストリート。南北の通りはもっと狭く暗い。
六ツ門町の新世界料飲店街
こっちが南北の通り。軒下を抜けるという感じ。看板も無い。
東西に伸びる大アーケード街
早朝だったのでオープンしていない。
東西に伸びる歓楽街
久留米の町は東西に同一機能、南北に層状に機能が変化する。両駅間を結ぶ南側に六ツ門町の花町があったが、北側にも歓楽街があった。
JR線の下をくぐる池町川
参考資料 リンク
久留米市

参考文献
『赤線跡を歩く2』 木村聡 自由国民社